朝刊の小説の挿絵なんだが、時々「おや?」と思わせることがあるので、集めることにした。
守護代 戸倉兵衛の次男坊 貞次郎が親父に一泡ふかせるの図。
(C) 2011 山口晃 & 中日新聞東京本社。
五木寛之 「親鸞 激動編(155) 焼野原の風景(34)」(東京新聞2011年6月7日朝刊)の挿絵。
昨日の「萌え擬人化」に対して、友人某から「お前は甘い」と言われてしまった。
お茶妖精さんによると、1887年にルーシー・ジェーン・ライダー・メイヤーさんという女性が元素を妖精として萌え擬人化しているそうである。
『パンドラ』は1891年なので、4年も前の事例である。萌え擬人化、奥が深いようだ。修行せねば!
Lucy Rider Meyer, "Real Fairy Folks: Explorations in the World of Atoms," D. Lothrop and Company, Boston (1887) より、水素分子を萌え擬人化した "Hydrogen Fairies"。
Chemical Heritage Foundationより孫引き。
原克さんの「ポピュラーサイエンスの時代」より。
萌え擬人化というとOSたんとか、ウィキペたんとか。
1891年にドイツで電気エネルギー啓蒙歌劇『パンドラ』というのがあったそうなのだが、これって萌え擬人化って言っていいんじゃなかろうか?
電気エネルギー啓蒙歌劇『パンドラ』のキャラクターイラスト。原克 「ポピュラーサイエンスの時代 20世紀の暮らしと科学」 柏書房、217頁、2006年。
名前は左からTelephonie、Photographie、Phonographie、Telegraphie。日本語に訳すと、電話たん、写真たん、蓄音機たん、電信たん、といった感じだろうか。
写真たんの胸のレンズとか、電信たんの頭のアンテナとか胸の電線(多分)とか、萌え要素(笑)も少なくない。
萌え擬人化の歴史は全然知らないのだが、少なくとも1891年までは遡れると言っていいかもしれない。
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