さて、超低金利である。
今、平均的な銀行の定期預金の場合、1か月でも10年でも年利は0.01%(!)が一般的である。
低いね~
すごく低いね~
とは言え、元本保証のある安心なお金の預け先としては第一優先候補だろう。
で、こんな低いゴミのような利息にも平等に税金が掛かる。
国税は15.315%、地方税は5%、合わせて20.315%。
なので、実質的な年利は約0.008%(正確には0.0079685%)かあ。
税金は国民の義務だからなあ…
が。ちょっとまて。
税金の計算って、確か端数は切り捨てだよね?
(例えば税抜き10円のお菓子を買ったとすると、消費税は0.8円だけど切り捨てて0円。税込みでも10円)
ということは税金が掛からないような少額の定期預金にすれば、実質的な金利が0.01%にできるのでは?
ということで調べてみた。
ちゃんとしたサイトでは調べられなかったんだが、知恵袋などで調べた限りでは、利息計算・税金計算は次のように行うらしい。
- 税金は国税と地方税を別々に計算し、端数を切り捨ててから合算
- 利息計算は日割りで行うので1か月定期だと大の月と小の月で利息は変わる。うるう年の場合でも365日として日割り計算。利息の端数は切り捨て
どうやら、国税と地方税は別々に計算するらしい。
また、うるう年の場合でも日割り計算の分母には365日を使うらしい。
へえ~
税抜き10円のお菓子の時と同じように考えて、預ける額を小さくすれば(例えば100万円あっても1万円の1か月定期を100個作れば)税金が掛からないか?
というと、確かに税金はかからないが、利息が1円未満なので、切り捨てて利息はゼロ。
それじゃ意味がないので、もっとちゃんと考えよう。
国税が1円未満になるためには、1/0.15315=6.529...なので、利息が6円以下であればよい。
なので、利息が6円以下になるような1か月定期にすればよい。
定期の口数を減らすには、できるだけ大口の定期にすれば良いわけなので、結局利息が6円になるような金額を求めれば良い。
じゃあ計算しよう。年利は0.01%を仮定した。
28日の場合:6/(0.01/100*28/365)=782142.85...... なので78万2143円
30日の場合:6/(0.01/100*30/365)=730000 なので73万円
31日の場合:6/(0.01/100*31/365)=706451.61... なので70万6452円
つまり、この額を入れていけば実質的な年利を0.01%に極めて近づけられるわけだが、さすがに毎月預けかえるのは現実的ではないだろう。
1か月定期に入れっぱなしで自動継続した場合、実質的な年利が一番高くなるようにするにはどうすれば良いかを計算しようとしたのだが、良い方法が見つからなかったため、Excel(正しくはLibreOffice Calcだけど)で計算することにした。
結果から言うと、73万円。この時、実質的な年利は0.009726%。税金が本来は20.315%のところをゼロにできている。利息計算の時の端数処理の関係で2.74%ほど損しているものの、まあまあ上出来なんじゃないか?
他の金額だと以下の通り。
金額 | 実質年利(%) | 税率換算(%) |
10万円 | 0 | - |
50万円 | 0.0094 | 6 |
70万円 | 0.0086 | 14.3 |
73万円 | 0.0097 | 2.7 |
80万円 | 0.009 | 10 |
100万円 | 0.0083 | 17 |
1000万円 | 0.0080 | 19.8 |
73万円が特異点なのは、365は73でちょうど割り切れて、30日の場合の利息がぴったり6円になるから。
【結論】
0.01%の1か月定期に入れっぱなしで自動継続するなら、1口73万円がお薦め。
その場合、実効的な税率を2.7%にまで圧縮することが可能。
実際にどのくらい違うかというと、730万円を1口で1か月の定期預金にすると1年間の税引き後利息は588円。
一方、73万円10口に分けて1か月定期にすると1年間の税引き後利息は710円。差は122円。
また、730万円を1口で1年定期にすると1年間の税引き後利息は583円。