【赤く見えないそうですよ】 ストロベリームーン 【ピンクでもないそうですよ】

昨日6月9日は「ストロベリームーン」だったそうで。
はじめて聞いた。
ぐぐってみたが、赤くなる理由とされているのは、夏至の時期なので太陽の高度が高くて、月の高度が低くて、月が1年で最も小さくて、梅雨時で大気の水蒸気が多くて、とか書かれているのだが、どうもピンとこない。

例えば https://news.yahoo.co.jp/byline/mikajiritomoko/20170608-00071857/ とか http://news.livedoor.com/article/detail/11651085/ とか http://tabi-labo.com/282037/strawberry-moon-info とか http://www.gibe-on.info/entry/strawberry-moon/ とか。

月が赤く見えるとすると、考えられる理由は大きく2つ。

(1) 太陽の光が月に当たるとき、地球の大気をかすめて赤くなった光が月に当たるので月が赤く見える。(月食の時に月が赤く見える理由) この場合、月を見ている人、世界中の人が同時に赤い月を見る。

(2) 月は普通に白く光っているものの、月の光が地球の大気を通って見ている人の目に届く時に赤くなる。(夕日が赤い理由) この場合、月が出た直後か、月の入り直前の人だけが赤く見える。同時に見たとしても、世界で見たら、赤く見える人もいれば、そうでない人もいる。

太陽の高度が高くて、月の高度が低くて、月が小さく見えて、大気の水蒸気が多くて、というのは(1)も(2)もほとんど関係ないので、ストロベリームーンが赤く見える理由がわからなかった。
(「月の高度が低くて」については、緯度によってはありえるか。日本よりももっと北であれば南中した満月ですら地平線ギリギリという状態が考えられる。でも日本くらいの緯度だと、月の位置は低いといっても地平線ギリギリからは程遠い)
(単に地平線ギリギリの月が赤っぽいというのであるなら、季節も満月も関係なく、年中該当)

実際、昨日は雲の合間にちらちら月は見えたが、普段と違うようには思わなかった。

なんだったんだろうなあ、と今朝ぐぐって見つけたページがこちら。

http://www.asahi.com/articles/ASK695KH1K69UQIP02R.html

普段より赤く見えるわけではない?
なんだそれ?

The Telegraphを月が赤く見える引用元としている記事もあるが、これ、実際に読んでみたら「赤く見えるわけではない」とちゃんと書いてあるじゃん。

Despite the name, the moon will not appear pink or red, although it may glow a warm amber.

The Telegraph

結局、イチゴの時期の月という意味の「ストロベリームーン」というアメリカインディアンの言葉を勘違いしたということか。
例えるなら、「梅雨」という言葉を知ったアメリカ人が「日本ではこの季節には水ではなく梅の雨がが降ってくるのか」と勘違いするようなものか?

いろいろひどいね。

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