確率の問題

直感と違うことがあるのが面白いよね。

問題 (1)
ジョーカーを除いたトランプ52枚の中から1枚のカードを抜き出し、表を見ないで箱の中にしまった。
そして、残りのカードをよく切ってから3枚抜き出したところ、3枚ともダイヤであった。
このとき、箱の中にある最初のカードがダイヤである確率はいくらか。

問題 (2)
アメリカのクイズ番組で実際にあったコーナーです。
3枚のドアの向こう側に賞品が隠されています。
最後に勝ち残った人が3枚のドアから1枚だけ選びます。
どれか1枚の後ろに賞品があって、当たればもらえるということです。

番組の司会者はどのドアの向こうに賞品があるか知っています。
参加者が選んだところで、司会者が残りの2枚のうちはずれのドアを1枚開けて、「良かったらドアを変えてもいいですよ」と言います。

さて、ここで参加者は自分の選んだドアを開けるべきでしょうか、それとも変えるべきでしょうか?
あるいは変えても、そのままでも関係ないのでしょうか?

問題 (3)
3人の囚人A、B、Cの内、2人が処刑され、1人は釈放されることになっている。
Aは看守に尋ねた。
「B、Cの内、少なくとも1人は処刑されるわけだから、どちらが処刑されるか教えてくれないか?」
すると看守はこう答えた。
「Bは処刑されるよ」
Aは少しホッとした。自分が処刑される確率が2/3≒66.7%から1/2=50%に減ったと思ったからだ。

看守はウソをつかないものとして、本当にAが処刑される確率は減ったのだろうか?

問題 (4)
ここにお金の入った封筒が2つある。
一方の封筒には他方の倍のお金が入っている。
(言い方を変えると、一方の封筒には他方の半分のお金が入っている)
ただしいくら入っているかは分からない。
あなたは、2つの封筒のうち、どちらか1つを選び、中のお金を貰うことができる。

あなたが1つ選んだところ10,000円が入っていた。

ここで「あなたが望むなら、もう1つの封筒と替えても良いですよ」と言われる。
さて、ここで問題。替える方が得か、替えない方が得か?

問題 (5)
表が出る確率50%、裏も50%のコインがあります
コインを裏が出るまで投げて、それまでに表が出た回数をnとした時に2n円を貰えるというゲームを考えます。
このゲームに参加するためは何円払ってもいいでしょうか?

問題 (6)
1万人に1人の割合で患者がいる病気の試薬がある。
この試薬は、その病気の患者に対して用いると90%の確率で陽性反応を示すが、患者でない人に対しても1%の割合で陽性反応を示してしまうことが分かっている。
この試薬をある人に対して用いたところ、陽性反応が出た。
この人が本当にこの病気にかかっている確率を求めよ。

問題 (7)
私とあなたで6つの弾倉のあるリボルバー式拳銃でロシアンルーレットをします。
弾倉に2つの弾丸を連続して(隣り合った状態)で詰め、先行で私がまず引き金をひきます。
私は無事に空の弾倉になりましたが、あなたは次のどちらの行動をした方が生き残る可能性があるでしょうか?

(1) 私が撃った状態の拳銃をそのまま使う
(2) もう一度弾倉を回して撃つ

問題 (8)
斎藤さんには二人の子供がいる。女の子はいるかと聞くと、いると言う。
では、もう一人も女の子である確率は?

問題 (9)
田中さんには二人の子供がいる。日曜日生まれの女の子はいるかと聞くと、いると言う。
では、もう一人も女の子である確率は?

問題 (10)
鈴木さんには二人の子供がいる。上のお子さんは女の子かと聞くと、そうだと言う。
では、もう一人(下のお子さん)も女の子である確率は?


回答 (1)
この場合は10/49。
もしも「残りのカードをよく切ってから3枚抜き出した」ではなく「残りのカードを見てダイヤのカードを選んで3枚抜き出した」のであるなら1/4。

回答 (2)
かの有名なモンティー・ホール問題
変えた方が得。
当たりの確率は、変えない場合は1/3、変えた場合は2/3。

回答 (3)
これはよく読むとモンティー・ホール問題と同じであることがわかる。
「釈放」を「当たり」だと思えば状況は全く同じ。
釈放される確率は、Aは1/3、Cは2/3。
Aの確率は変わらないが、Cの確率が1/3から2/3に増えている。

回答 (4)
確率的には(普通の意味での期待値は)、替えた方が得、というのが答え。
替えた場合の期待値は 5000円×1/2 + 20000円×1/2 = 12500円 であり、現有の10000円よりも増えることが期待できる。
ただし損失回避性を考えると、一概に替えた方が得とは言い切れなくなる。
5000円を失う可能性を選ぶか、それを恐れて10000円のままで我慢するか。
行動経済学的には「替えない」を選ぶ人も少なくないだろう。半数近くが「替えない」かもしれない。

回答 (5)
有名な「サンクトペテルブルクのパラドックス」。
確率的な期待値は「無限大」。
つまり全財産をはたいてでも、借金を背負ってでも、ゲームに参加するのが正解。
ではあるが、感覚的にはピンと来ない。ふっしぎ~
ゲームの回数として可能性としては無限回というのがあり得る、というのがパラドックスを生んでいる原因だ、という説を聞いたことはある。ちなみに人生を80年、1秒間に1回コインを投げるとすると、ゲームの回数は無限回ではなく2億5千万回であり、その時の期待値は、1億2千5百万円。
うーん、これもピンと来ないねえ…

回答 (6)
(病気の人が陽性反応を示す確率)÷(病気の人が陽性反応を示す確率+健康な人が陽性反応を示す確率)
= 0.0001*0.9 ÷ (0.0001*0.9 + 0.9999*0.01)
≒ 0.0089 = 0.89%
例えば100万人いたとして、病気の人は100人。
検査で陽性反応を示す人は10089人。
このうち、本当に病気に罹っている人は90人、実は健康な人は9999人。
病気の人のうち検査をすり抜けてしまう人は10人、つまり10%。(「患者に対して用いると90%の確率で陽性反応」なので当然10%の見落としとなる)

回答 (7)
「(1) 私が撃った状態の拳銃をそのまま使う」を選ぶのが正解。
(1)で生き残る確率は3/4。
(2)で生き残る確率は4/6=2/3。

回答 (8)
1/3。
二人の子供の組み合わせは男男、男女、女男、女女の4パターン。(この時、各パターンの確率は等しく1/4ずつ)
そのうち、少なくとも一人女の子がいるのは3パターン。
その3パターンのうち、残りの一人も女の子なのは1パターンだけ。
なので、答えは1/3。

回答 (9)
13/27。
男女の組み合わせは4パターン。それぞれの曜日まで考えると4*7*7=196パターン。(この時、各パターンの確率は等しく1/196ずつ)
そのうち、日曜生まれの女の子が少なくとも一人いるのは、27パターン。
(男日~男土と女日が7パターン。女日と男日~男土が7パターン、女日と女日~女土が7パターン、女日~女土と女日が7パターン、合計で28パターン、と言いたいが、これは女日女日を2回数えているのでその分を1つ引いて、27パターン)
その27パターンのうち、残りの一人も女の子なのは13パターン。
(女日と女日~女土の7パターン、女日~女土と女日が7パターン、女日女日を2回数えているのでその分を1つ引いて、13パターン)
なので、答えは13/27。

回答 (10)
1/2。
二人の子供の組み合わせは男男、男女、女男、女女の4パターン。(この時、各パターンの確率は等しく1/4ずつ)
そのうち、先に書いたのが上の子だと思うと、上の子が女の子なのは女男、女女の2パターン。
その2パターンのうち、下の子も女の子なのは女女の1パターン。
なので、答えは1/2。
下の子の性別は上の子の性別とは独立しているとして、即1/2と答えるのも可。
問題(8)との違いに注意。


続き

確率の問題」への1件のフィードバック

  1. 問題(8)と(9)は問題文に欠陥があります。
    二人とも該当した場合に「もう一人」とは誰のことを指しているのかが特定できません。

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